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11月17日早朝のオームズ彗星--広角(魚眼レンズ)
10月25日〜11月17日までの大きさの変化
11月9日「ポ−ラースター神林」の上にかかるホームズ彗星(魚眼レンズ画像を射影変換+星座線入り)

11月9日「ポ−ラースター神林」の上にかかるホームズ彗星(クリックするとフル画像)

10月25日〜11月8日の大きさの変化(同スケールの画像)

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ホームズ彗星*は23日までは明るさが17等級と肉眼で観る最も暗い星の1/5000の明るさしかなく、ほとんど注目されていませんでした。ところが、24〜25日にかけて、彗星本体にアウトバースト*と呼ばれる現象が起き、17等級からおよそ50万倍の明るさとなる2等級まで爆発的に明るさが増しました。
 彗星は、現在カシオペヤ座のとなりのペルセウス座に位置し、肉眼でもはっきり分かる明るさで輝いています。彗星の動きはゆっくりで、当分はペルセウス座に位置するため、今後晴れた日には誰もが確認することができます。ただ、一般の彗星のイメージとは異なり、10月25日〜11月8日の観測でははっきりした尾は見えません。一見して星座の中に星が増えたような印象ですが、よく見ると星とは異なるぼんやりした光の斑点として見えています。
 望遠鏡で観ると、丸い円盤状の光の中に、三角形の明るい構造と、きらりと輝く点状の核を確認することができます。長年彗星を見てきましたが、このような姿の彗星は初めてです。望遠鏡で見たい方は、県内各地の天文台の公開日などに出かけてはいかがでしょう。
 4日の写真では、淡い青色の尾(プラズマの尾)が写し出されており、一見して頭から短い尾を扇形に伸ばした「タコ」のような姿をしています。
 今後は、彗星の大きさは徐々に増して行き、11月15日頃にはほぼ満月の大きさに達する見込みです。ただ明るさは徐々に暗くなると予想されています。プラズマの尾についても予測は困難ですので、毎日の監視が必要と思われます。
最新の画像については、国内のアストロアーツのページ、海外ではSpace Werther Comがお勧めです。
------------Shigemi Numazawa

アウトバースト
彗星の核から一時的に大量のガスや塵が噴出し、太陽光を受けて反射するために、明るさが急に増光する現象。
ホームズ彗星
1892年に発見された周期彗星で、発見時にも4等級の明るさになるアウトバーストがおこったことが記録されている。今回のような大規模のアウトバーストは、約10等級も明るくなった1973年のタットル・ジャコビニ・クレサーク彗星を上回る観測史上かつて無い珍しい現象と言える。

*A2インフォポスター用JPEG
*A4チラシ用JPEG
*A4周知用モノクロ
*10月25〜11月4日までのコマの変化(同縮尺)
*11月4日イオンテイルの画像(淡い)
*11月4日までの3日間の淡い部分の画像
*24日の画像(対角線魚眼写真に偶然写っていたもの)

*25日の魚眼写真(文字入り)
*25日の拡大画像
*28日の広角写真
*28日の拡大画像






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